
Q:まず、マンションがある東住吉区の市場環境からお伺いします。
A:当地はアパートや長屋が残る「旧い街」という印象ですね。すぐ隣の天王寺区は近鉄阿部野橋周辺の再開発に伴い、高層マンションもたくさん出来つつありますが、東住吉区は、大阪の中心部へも電車で30分というアクセスの良さにもかかわらず、1LDKの家賃相場は79,000円、共益費込みでも80,000円が限度というのが地元不動産会社や大手借上げ会社の募集家賃の査定でした。
家賃相場は大阪市内でも比較的安い地域とされていますよ。
Q:この「ワンズスタイル阿倍野」は近隣の家賃相場より、お高いと聞いていますが。
A:地元の不動産屋さんはそう言います。しかし「付加価値をどのように評価するかの基準がなく、他のマンションのように単に立地や間取りだけで、一律の家賃設定が適用されてよいはずがない、入居者のライフスタイルを満足させる建物は、必ず解ってくれる人がいる。」と考え、快適な居住性と付帯施設、それらに掛けた工事費を自己査定して平均96,000円の家賃設定にしました。私は入居者にとって、これでも決して高い家賃を設定したとは思っていません。
この設定は業界新聞の支社長さんにも20%程度高いと言われましたし、高すぎると入らないのは当たり前です。
では、不動産会社が査定する家賃基準はと言うと、「床下収納」や「断熱工法」という査定基準すら無いのが実情です。一度住んでみれば断熱のよさや二重サッシュのよさは実感できるはずですがね。
客付けする側は、「入居者はそんなことは知らない。」と言うんです。でも、一度住んだ私は分かっているので、何とかしてそれを伝えようと考えました。
そこで施工をお願いし、今は管理もしてもらっている龍華土建工業さんに協力してもらって、以前からいろいろな方法を試してみました。仲介会社に詳しい物件資料を配ったり、ペットショップにもパンフレットを置くなどしました。お陰様で満室で、今では空の予約を頂いています。
Q:専用HPもご自身で立ち上げられたと伺いましたが。
A:仕事柄いろいろとキャッチコピーやデザインを考えるのは好きなので、情報誌風に各間取り別にパンフレットをアレンジしたり、出せる情報はすべて網羅してHPを作成し、直接、問合せが来るようにしました。その甲斐あって新大阪や兵庫県からも問合せがきました。インターネットで見る人はエリアを選ばないですね。
ペット対応仕様ということで、転勤を機に今まで一緒に暮らした犬とこれからも暮らしたいなど、様々なニーズを知ることができました。このマンションは入居者の半分以上がペット所有なのですが、聞いた話では、ペット所有率が高い物件に入るようです。
※「ワンズスタイル阿倍野」のHPはこちら
Q:今回の物件はソーラーシステムを採用されていますね。
A:付加価値と言う点では、例えば既存の物件にソーラーシステムをつけることで付加価値を上げるという方法もあると思います。
今回は新築物件にソーラーを搭載しましたが、経営的には、国や地方自治体の補助金も受け、売電価格も1kwh当り48円がこれから2020年まで一定なので、回収の見込みも立てやすいですね。費用対効果や採算といった話になると、国のエネルギー政策の動向や発電設備を何年で償却するかといったことが関係してきますので、なんとも言えないのが現実です。私は、エコや地球環境に関しては建てる者の義務や責任があると思っています。
電気代に関して言えばこの物件の共用部分は、内廊下で24時間LED照明で消費電力を抑えてはいますが、グルーミングルームは電気温水器もあるので当初は非常に電気代が掛っていました。
そこでいろいろ調べた結果、関西電力には『はぴeプラン』という夜間電力メニューを活用しました。つまりは、夜間の8円の電気を出来るだけ使って、48円で多く売る!ということです。
その結果、電気代が安くなり、売電が消費電力を上回り、現在はプラスの収入になっています。
Q:ペット対応マンションにされて何か気が付かれたことはありますか。
A:入居者同士の挨拶など、近所とのつながりは希薄になる中、ことペットに関しては、皆さんとても大切にされているので気持ちが通じ合うというのでしょうかペットのオーナーさん同士が、親しくなり、良い繋がりが出来ているように感じます。
そこでペットオーナー同士のコミュニティができないかと考えています。
特にこの物件には、ドッグランが設置してあり、集いの場所として機能していますからこれらを軸にいろいろな発展系を考えていきたいと思っています。
犬の持っている能力は様々で、臭覚は人間の一億倍といわれていますが、他にも癒し効果・場を和らげる効果・夫婦喧嘩仲裁能力?!など飼った経験の在る方ならお解かりでしょうが、きっとそれ以外にも潜在的な能力が在りますからね。
Q:今後の賃貸投資についてどのようにお考えでしょうか。
A: 私は賃貸投資のプロでもありませんし、本業の方の考え方とは一線を画していると思います。アマだから出来る個性的な賃貸経営は、何処にでもある不特定多数の賃貸物件ではなく、個性的な物件を生み出すでしょう。
「地域の名物マンション」になれば、自ずと経営も安定します。
それはペット共生に関わらず、例えば百姓が生業なら、有機野菜栽培指導とミニ農園付きマンションも良いでしょう。
賃貸経営をサービス業と言う観点でとらえたなら、様々な個性的賃貸経営手法が生まれて来ると思います。
(大阪市東住吉区 ワンズスタイル阿倍野
オーナー様:坂根 静 様)
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